展望のいい低山ベスト4

 展望が効くのは冬。澄んだ大気で遠くまで見渡せます。でも冬の高山には簡単に行けないので展望のいい低山が狙い目な訳です。垣間見る感じで北アルプスや南アルプスなど遠くの山が見えた時は何とも嬉しいものです。
  1. 奥武蔵丸山から北アルプスが見える
  2. スカリ山から上越国境の山が見える
  3. 陣馬山から赤石岳が見える
  4. 南高尾山稜から農鳥岳が見える
どの山越しにどの山が見えるのかが判るように山座同定の地図も掲載しました。

奥武蔵丸山から北アルプスが見える

 奥武蔵の丸山(標高960m)は近郊の低山では唯一、北アルプスが見える大展望の山です。西武秩父線芦ヶ久保駅から2時間半ほどの登りですが、頂上一帯は埼玉県民の森で駐車場からすぐ登ることができます。
 展望台のある頂上からは秩父盆地や周辺の山が一望ですが、良く晴れた日には北アルプスや八ヶ岳など遠方の山が見えます。
山座同定の地図(奥武蔵丸山)
出典 国土地理院地図 (赤字を追記)
最長遠望138km(餓鬼岳付近)2017.2.15 撮影
奥武蔵丸山から見る武甲山
正面に武甲山。後方は石尾根から奥秩父ですが、これらが邪魔で富士山や南アルプスは見えません。
奥武蔵丸山から見る両神山
西には武甲山に負けて劣らず迫力がある両神山。近場では一番の独特な存在感がある山容です。
奥武蔵丸山から八ヶ岳が見える
両神山の左には三国峠越しに八ヶ岳の赤岳が見えます。横岳への稜線も続いて見えます。
奥武蔵丸山から赤岳が見える
赤岳のアップです。八ヶ岳が見えるかどうかがここに登ってきた甲斐があるかどうかです。
奥武蔵丸山から見る関東山地
両神山の右は高い山が無い方角ですが、真ん中の二子山周辺がこの山の山岳展望の核心部分です。
奥武蔵丸山から美ヶ原・北アルプスが見える
二子山のすぐ左は美ヶ原でしょう。右の田口峠越しの真っ白な山は北アルプスの餓鬼岳辺りと思われます。
奥武蔵丸山から見る浅間山
北に目を移すと東御荷鉾山と西御荷鉾山。左は浅間山、右は四阿山。浅間山はドーンとそびえています。

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奥武蔵丸山から上越国境が見える
さらに右側は鼻の形の鼻曲山と三角錐の浅間隠山。そしてその間の独特の山容は嬬恋村の破風岳だろう。

スカリ山から上越国境の山が見える

 スカリ山(標高435m)はあまり有名ではありませんが展望の素晴らしい山です。奥武蔵のまだ入り口といえる所にあり、西武池袋線の東吾野駅から2時間で登ることができます。
 山頂直下の急な坂を登ると少し広くなって北側が開けます。筑波山や日光は当然ながら、空気が澄んでいれば谷川岳など上越国境の山、志賀高原方面まで眺望できます。
山座同定の地図(スカリ山)
出典 国土地理院地図 (赤字を追記)
最長遠望107km(谷川岳)2020.01.30 撮影
スカリ山から見る筑波山
奥武蔵の東端に位置しているので、関東平野を端から端まで横断して筑波山が見渡せます。
スカリ山から見る日光
日光方面もさえぎる物無く男体山がランドマークになってます。左端にひときわ高いのは日光白根山。
スカリ山から谷川連峰が見える
赤城山の左に朝日岳、清水峠の左に谷川岳、子持山の後ろに谷川連峰が続き一番高いのが仙ノ倉岳。赤城山右の白いポコは燧ヶ岳?

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スカリ山から草津白根が見える
真ん中は堂平山ですが、その左肩の遠方の三角の山が浅間隠山。その右の雪山が草津白根辺り、左は四阿山辺りと思われます。

陣馬山から赤石岳が見える

 陣馬山(標高855m)なら冬の晴れた日はたいてい南アルプスが見れます。高尾山から和田峠までの人気ハイキングコース最後の山で、冬でも休みの日には茶店が開店しています。
 山頂周辺は広場になっていて、丹沢から富士山、大菩薩から奥秩父、そして南アルプスと360度さえぎるものの無い展望です。
山座同定の地図(陣馬山)
出典 国土地理院地図 (赤字を追記)
最長遠望94km(赤石岳)2018.12.15撮影
陣馬山から見る甲州国境
笹子峠越しの遠望の妨げとなる扇山の左に南アルプスが望めます。純白の峰が見えるか登頂のお楽しみ。
陣馬山から赤石岳が見える
赤石岳のアップです。小赤石岳と並んで見えますが手前はかなり切り立っているようです。
陣馬山から悪沢岳が見える
こちらは悪沢岳(荒川東岳)。頂上直下の右側が万之助カールでぽっかりとえぐれているのが見える。
陣場山から見る大菩薩連嶺
南アルプスから右に視線を移せば、滝子山から大菩薩嶺まで長々と続く大菩薩連嶺の全貌が眺められる。
陣馬山から見る奥秩父
大菩薩連領が途切れた右に奥武蔵最高峰の北奥千丈岳と国師ヶ岳。その後ろに金峰山が白く覗いている。

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陣馬山から金峰山が見える
金峰山は岩がちなので雪が積もり易いのか白く見える。目印の五丈岩が肉眼でも確認できる。
  >金峰山からの大展望

南高尾山稜から農鳥岳が見える

 高尾山エリアの大垂水峠から城山湖に至る尾根は南高尾と呼ばれていますが、その真ん中あたりに富士山が展望できる休憩所(標高500m)があります。
 しかしここは笹子峠越しに南アルプス塩見岳以北が見えるちょっとめずらしい眺望ポイントになっています。
山座同定の地図(南高尾山稜)
出典 国土地理院地図 (赤字を追記)
最長遠望96km(塩見岳)2013.12.22 撮影
南高尾山稜から見る富士山
この場所は富士山の展望台ということになっていますが、丹沢の大室山と背比べ状態でいまひとつです。
南高尾山稜から塩見岳が見える
御坂の山が低くなった右に塩見岳が見えます。塩見岳は頂上が三角で長い尾根を持ってるのが特徴。
南高尾山稜から農鳥岳が見える
農鳥岳はちょうど笹子峠の後ろに見えています。右側が屏風のように切れ込んでいるのが特徴です。

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南高尾山稜から間ノ岳が見える
間ノ岳です。頂上近くまで細沢が深く切れ込んでいます。間ノ岳より右側は大菩薩が邪魔で見えません。

(おまけ) 雲取山が呼んでいる

 近くの公園に眺望の良い丘(標高60m)があります。街中ですので周辺のビルの隙間から山を垣間見る感じになります。
2018.12.13 撮影
近くの公園から見る富士山
鉄塔が少しじゃまですが富士山が美しい。手前にある西丹沢の大室山がとても低く見えるのがすごい。

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近くの公園から見る雲取山
東京都最高峰の雲取山もこの辺りからは良く見えます。手前には本仁田山がもっこりと見えます。












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